最近よく見かけるプログラミングスクールですが、果たして未経験から3ヶ月でエンジニアになれるのでしょうか。
僕は以前に、大手プログラミングスクールTECH::CAMPのエンジニア転職コースに3カ月間通っていました。
結論をいうと、僕はエンジニアとして就職することができませんでした。
これには僕自身の問題もありますが、プログラミングスクールの誇大広告にも悪い点があると思っています。
プログラミングスクールに3ヶ月間通えば誰でもエンジニアになれるわけではありません。
この記事では、そういったプログラミングスクールの闇について紹介します。
プログラミングスクールの闇を暴露します
プログラミングスクールの広告では、いかにもキラキラとしたエンジニア像を映していますが、実際には理想と現実にギャップがかなりあります。
3ヶ月間でエンジニアにはなれない
3ヶ月でエンジニアになれる、と聞いて、僕も初めは「そんなの嘘だろ」と思っていました。
しかし、ホームページを読み進めていくにつれ、これなら自分でもできそうかも、と兆しが見えてきました。
未経験からでもエンジニアを目指せるカリキュラムが整っていて、いつでも質問できる環境も整備されている、しかも就職サポートまでついている。
しかし、実際に卒業してわかったのが、3ヶ月という短い期間では、エンジニアとしてのスタート地点にも立てていなかった、ということ。
3ヶ月で学んだことは、プログラミングの基礎知識や、チーム開発をする上でのポイントなど。
実際の現場で働くとなると、これに加えて更に新しいことを学ぶ必要があり、一言でいうなら3ヶ月間の学習でエンジニアになる準備ができた、といったくらいです。
前職よりも年収がアップする
エンジニアになれば給料も高い、と思うかもしれませんが、未経験のエンジニアは恐らく平均年収300万円を下回っているのではないでしょうか。
もちろん、前職での経験が活かせたり、良い職場に内定すれば、未経験でも400万円もしくは500万円ほどの会社に就職することもできます。
しかし、そういったケースはごく一部で、大半の場合は年収が300万円もあれば良い方、といった会社で落ち着くことが多いです。
とはいえ、エンジニアとしての市場価値をどんどん高めていけば、数年後には年収800万円以上を目指すことも可能です。
未経験からエンジニアを目指すのであれば、最初の1年は年収を気にしないようにするのが賢明です。
就職サポートや全額返金は存在しない
僕の通っていたプログラミングスクールでは、就職サポートや、就職できなかったら全額返金制度があったのですが、そういった制度はあってないようなものでした。
というのも、就職サポートについては、自己応募が基本になります。
プログラミングスクールからの推薦や斡旋などはなく、あくまで求人を提示してもらえるだけなので、やっていることは転職エージェントと変わりません。
また、全額返金制度については「転職できなかった」という認定が下りるのは、非現実的な制度になっています。
確か、6ヶ月間で数百件応募して0だった場合。
もしダメなら誰でも入れるような会社を勧められることもあるので、その場合は保証の対象外になります。
プログラミングスクールの闇が深刻になっている
以前に増して、未経験からエンジニアを目指す人が増えてきました。
それとともに、プログラミングスクールの闇がどんどん深くなっている現実があります。
プログラミングスクール卒業生は選考で落とされる
プログラミングスクールに通ったという事実は、ある程度のプログラミングスキルを保有し、お金を払って真面目に勉強したという証になります。
しかし、卒業生は全員同じようなカリキュラムを学習してきたことになります。
そうなると、成果物として提出するポートフォリオも、どれも似たようなものになり、一時期はメルカリのクローンサイトを提示する人が多すぎて、エンジニア採用の界隈で話題にもなっていました。
プログラミングスクールの卒業生は受け身の姿勢で学習している、と捕らえかねられない時代になっています。
むしろ独学した人の方が、自分なりに考えて試行錯誤したことがわかるので、面接で有利に働くといったこともあります。
未経験のエンジニア転職者が増えすぎている
エンジニア不足と言われているものの、不足しているのは経験者のエンジニアです。
未経験のエンジニアを積極採用している企業は少なく、未経験からエンジニア転職するには、1つの企業で1、2名ほどのとても小さい枠をゲットする必要があります。
企業が未経験者を受け入れる枠は増えていないのに、未経験からエンジニアを目指す人は増えるばかりなので、それは競走倍率が増えるのも当然です。
ただでさえ、未経験からエンジニア転職するのは難しいのに、それを追い討ちをかけるように求人倍率が高くなっている状況です。
自社開発や受託にいくのは難しい
未経験からのエンジニア転職はただでさえ厳しいため、当然ですが自社開発や受託開発の企業へ入ることは難しくなっています。
プログラミングスクールの転職実績のページでは、自社開発企業への内定が多いようなグラフを示していますが、実際はSESや派遣などの業態が多くを占めている現実です。
ここに関しては、一概にSESが悪いというわけではありませんが、SESの企業ではエンジニアとしてキャリアを歩みにくい環境だったり、プログラミング以外の仕事をさせられるケースもあります。
ただでさえ、エンジニア就職が難しい上に、劣悪なSES企業を選ばないようにする、という2つの難しさがあるのが現在の状況です。
プログラミングスクールに通わない方がいい?
このような話をすると、プログラミングスクールに通わない方がいいのでは、と思うかもしれませんが、それは間違いです。
エンジニアになりたいなら通うべき
どうしてもエンジニアになりたい、という気持ちがあるならプログラミングスクールに通うべきです。
通学型でなくとも、オンラインプログラミングスクールであれば受講料も安く済ませることができ、自分の学びたい言語をピンポイントで学習することができます。
プログラミングを独学すると、面接の印象はいいかもしれませんが、プログラミングの挫折率はかなり高いので、絶対にやり遂げたいという人はプログラミングスクールに通うべきです。
優良なプログラミングスクールもある
ご紹介したような闇の部分については、一部の大手プログラミングスクールのなかでは存在するものの、全てのスクールにおいて通用する話ではありません。
もとより、しっかりと生徒に向き合いつつ、就職支援サポートに力を入れているプログラミングスクールも存在します。
自分にあった優良プログラミングスクールを探せば、自分の思った通りのキャリアを進むことも可能です。
プログラミング以外も検討してみよう
そもそも、プログラミングを学ぼうと思った理由は何でしょうか。
IT系の職種につきたいとか、市場価値の高い人材になりたい、とか色々あると思いますが、そういった理由であればエンジニア以外にも職種はあります。
例えば、WEBマーケターはおすすめです。
これからの時代、WEBマーケティングの領域はますます広がり、WEBマーケティングができる人材はどこにいっても重宝します。
また、WEBマーケターは未経験からの転職が多く、僕自身もエンジニアではなくWEBマーケターとして1度就職した経験があります。
プログラミングスクールと同時に、WEBマーケティングを学べるスクールを検討してみるのも1つの手段ですね。